山菜の中でも味にクセが少なく、近年では人気を集めているウルイ。
ウルイ栽培について色々な資料を読みましたが、いざ栽培を始めてみると色々な疑問が浮かんできました。
そんな中救世主が登場!
ベテラン農家がウルイ栽培の指導に来てくださいました。
疑問に感じていたことは一気に解決。
このノウハウはウルイ栽培の決定版と言って良いと思います。
それでは以下にご紹介します。
休眠打破
山菜の促成栽培は全般的に休眠打破という処理をします。
これは一定期間寒気にあわせた後に加温すると、山菜は春が来たと勘違いをして目を出す効果を利用したものです。
ウルイの場合は2年間畑で養成した株を約1ヵ月間、寒気にあわせます。
新潟県十日町市の冬は気温が零度以下になる日もあります。
ウルイの株が凍みてしまっても大丈夫かな?と不安でしたが、ウルイはむしろ凍みた方が発芽しやすいとの事です。
全ての山菜が凍みて大丈夫なわけでは無いので、注意が必要です。
伏せこみ
合板で枠を作り、底に温床線を這わせたウルイ専用のベッドに米ぬかを10㎝程度敷き詰めます。
その後、ウルイの株を専用のベッドに敷き詰めます。
この時、40㎝程度の長さのパイプも数か所に立てます。
このパイプ、何に使うのか気になりますよね(笑)
私も初めは疑問に思いました。
しかし、このパイプはとても重要な役割を担っているのです!
まずこの時点で水をたっぷりかけます。
水をたっぷりかけたら、その上に再び籾殻を25㎝程敷き詰めます。
これで伏せこみは完成です。
ウルイの株が乾燥しないように立てたパイプから必要に応じて水やりをします。
立てたパイプは水やりのためだったのですね!
籾殻の上から直接水をやってしまうと籾殻が腐ってしまうため、ウルイのその匂いが付いてしまうとの事です。
また、籾殻を直接濡らさなければ、繰り返し使用できるので経済的でもあります。
温度管理
ウルイのベッドの中は18℃が理想です。
温度計をウルイの株に届くくらい深く差し、温度を計測しながら調整します。
ウルイのベッドは底にいくほど温度が高くなっています。
温度計の位置が浅いと、正確に測定が出来ずウルイの株が湯だってしまう可能性があります。
夜はベッドの上に保温シートを被せ、温度が下がらないように保温します。
日中は温度が上がりやすいので、ベッドの中が20℃を超えないように、保温シートを剥がすなどして中の温度を下げます。
ベッド内の温度が30℃を超えてしまうと危険信号なので、天気が良い日は特に注意が必要です。
ウルイが籾殻から頭を覗かせたら、光を当てて色を付けます。
葉が少し開いた位が収穫適期です。
お浸しや漬物、サラダなどにして食べるのが一般的な召し上がり方です。
ウルイは山がんぴょうとも言われており、茹でた後に乾燥させてかんぴょうの様に食べる事も出来ます。
乾燥させたウルイは長期保存も可能なので、おすすめです。