農薬の正しい選び方、種類や系統について。IRAC、FRACとは?

良ければシェアお願いします

農薬は大きく分けると生物農薬化学農薬があります。

今回は化学農薬に注目してみました。

化学農薬には用途別に分類された種類系統というものがあります。

これらを理解する事により、農薬をより効果的に使用することが出来ます。

前半は農家なら誰でも知っているであろう事について触れていますが、後半の系統についてはなかなか周知されていないようにも感じます。知っていると得する内容です。

農薬の種類

化学農薬は一般的に、殺虫剤殺菌剤殺虫殺菌剤除草剤殺鼠剤植物成長調整剤その他(展着剤等)の7種類に分類されます。

この中でも良く使われているのは殺虫剤、殺菌剤、除草剤、展着剤かと思います。

殺虫剤、殺菌剤はそれぞれ特定の病害虫に対して防除効果のある農薬です。

殺虫剤と殺菌剤を混用される方も多いと思いますが、使用前には必ず混用事例を確認することをお勧めします。

混用事例の無い農薬同士を混用すると、作物に薬害が出てしまう可能性があります。

「○○ ○○ 混用事例」という様に、混用したい2種類の農薬名の後に混用事例と入れてインターネットで検索すると確認することが出来ます。

中には検索しても事例が出てこない農薬もありますが、これは事例が無いと思い混用するのは避けた方が良いと思います。

1種類ずつ個々に散布するのが効果が良いようにも思えますが、出来るだけ防除の手間を省いたほうが効率的でしょう。

除草剤は作物の栽培の妨げとなる雑草類を防除する農薬です。

雑草を枯らす除草剤雑草の成長を抑制する除草剤との2種類があります。

除草剤は作物にかかってしまうと、作物も除草剤の影響を受けてしまうので、散布時には注意が必要です。

風の強い日は散布しないことをお勧めします。

展着剤は他の農薬と混合して使用する薬剤で、作物や害虫の農薬が付着しやすくする働きがあります。

使用しなくても十分に効果がある作物もありますが、ネギの様に葉に水滴が付着しにくい作物には使用したほうが良いでしょう。

以上が農薬の種類についての簡単な説明です。

使用回数使用時期希釈濃度などの使用条件が農薬ごとに定められておりますので、容器に記載されている使用条件は必ず守りましょう。

農薬の系統

農薬について調べていると「作用機構分類:IRAC」もしくは「作用機構分類:FRAC」という文字の後に数字が書かれているのを見かけると思います。

農薬は用途別に種類分けされていますが、作用機構別にも分類されております。

これを一般的に系統と呼んでおります。

系統を数字で表したものがRACコードと言い、殺虫剤はIRACコード、殺菌剤はFRACコードで分類されています。

病害虫には抵抗性というものがあり、同じ系統の農薬ばかりを使用していると、病害虫が耐性を持ってしまい農薬が効かなくなってしまいます。

それを回避するために、同じ系統の農薬を連続して使用しないようにしなくてはなりません。

例えば、殺虫剤で言えば1A、1Bから始まり14まで系統があります。

1Aの農薬を使用した場合は次に同じ1Aの農薬を使用するのではなく、「(1回目)1A、(2回目)3A、(3回目)1A」という様に最低でも1回は違う系統を間に入れると抵抗性への回避につながります。

これをローテーション防除と言います。

薬剤の名前が違っても系統が同じという事もあるので、注意が必要です。

私の場合は混用事例とローテーション防除に注意しながら、年間の防除計画を作成します。

予め計画を立てておくと、直前になって悩む必要がなく、使用回数を間違えるというリスクも無くなるのでお勧めです。

良ければシェアお願いします

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA